プロセス上の位置づけ
PVDFプリーツフィルターカートリッジは、化学品プロセス、超純水、医薬品製造に使用します。とりわけ、酸・アルカリや溶剤による侵食がありながら、高い清浄度も求められる用途に向いています。その特長は個々の仕様値ではなく、「フィルター全体(メンブレン、サポート層、アウターケージ、コア、エンドキャップ)が同一のフッ素系材質で構成されている」という構造上の設計にあります。
主な特長
オールPVDF構造は高温での熱溶着によってシールしており、接着剤も金属部品も使用していません。これにより流路内に異種材料の界面が存在せず、「メンブレンは無事なのに、ハードウェアが先に溶けてしまう」という事態が起こりません。接着剤という溶出源も1つ減ります。
耐熱温度の上限は120 °Cで、汎用プリーツフィルターのラインアップの中で最も耐熱性の高い高分子メンブレンフィルターです。濡れ性は親水性と疎水性の2種類の構成から選択できます。親水性タイプは表面張力の高い試薬をそのままろ過でき、疎水性タイプは気体や撥水性が必要な用途に適しています。長さは最大70インチまで対応します。
選定のポイント
耐薬品性に優れた3つの選択肢は、耐熱温度とろ過精度で選び分けます。
| フィルター | ハードウェア材質 | 耐熱温度 | ろ過精度範囲 |
|---|---|---|---|
| PVDFプリーツ(本製品) | オールPVDFハードウェア | 120 °C | 0.1 – 1 µm |
| 親水性PTFEプリーツ | PP | — | 0.05 – 10 µm |
| PPプリーツ | PP(一部仕様はステンレス鋼(SUS316L)を含む) | — | 0.1 – 10 µm |
使用と交換
親水性タイプはプレウェット不要です。疎水性タイプを水系用途に使用する場合は、先にイソプロピルアルコールで湿潤させてから純水で置換してください。出荷時はドライ包装または脱イオン水プレウェット包装から選択できます。差圧が清浄時の初期値の3–5倍に上昇したとき、または0.24 MPa(35 psi)に達したときの交換をおすすめします。


