プロセス上の位置づけ
6つのサービスのうち、唯一フィルターを対象としないサービスです。高純度薬品、プロセス薬液、電池材料、フィルターの抽出液のいずれも分析をお受けできます。典型的な利用シーンは、先端プロセスにおける金属清浄度の確認、歩留まり異常時の汚染源の追跡、あるいはほかの検証試験に金属バックグラウンドのデータを補う場合です。
主な特長
一般的な金属30元素に加え、ケイ素(Si)、ホウ素(B)、硫黄(S)、リン(P)といった測定の難しい元素にも対応します。ICP-QQQタンデム質量分析モードで多原子イオン干渉とマトリックス干渉を除去します。超微量分析の信頼性を損なう原因は、多くの場合、装置の公称感度ではなく、干渉を除去しきれていないことにあります。
検出下限は1 pptレベルです。実際に達成できる下限は元素とマトリックスによって異なるため、汎用的な数値でお茶を濁すことはせず、分析法の確認時にご提示します。イソプロピルアルコール(IPA)、PGMEA、強酸・強アルカリといった複雑なマトリックスについては、まず専用の分析法を開発・確認し、それに基づいて対象元素リストを定量します。
試料前処理はClass 100/1000のクリーンルーム内で行います。pptレベルでは環境バックグラウンドそのものが試料のシグナルを上回ることもあり、前処理環境を管理しなければ、測っているのは試料ではなくラボの環境ということになりかねません。
選定のポイント
金属分析を含むほかの2つのサービスとは、対象と出力が異なります。
| サービス | 対象 | 測定項目 | 出力 |
|---|---|---|---|
| 超微量ICP-MS分析(本サービス) | 液体試料(フィルターに限らない) | 一般的な金属30元素 + ケイ素/ホウ素/硫黄/リン | 元素別濃度表と各元素の検出下限 |
| フィルター清浄度試験 | フィルター(新品と使用品のペアを推奨) | 有機物溶出 + 金属溶出 + パーティクル脱落 | フィルター1本(device)あたりで算出 |
| 溶出物/抽出物試験 | フィルター、配管材、包装材などの接液部材 | 金属 + 有機物種 + NVR | 各溶出物種の同定と定量 |
使用と交換
試料送付時の注意:液体試料は元の容器または清浄な容器でお送りください。マトリックス組成(超純水、IPA、PGMEA、強酸・強アルカリなど)、対象元素リスト、希望する検出レベルをお知らせください。特殊なマトリックスの場合や初めてご依頼いただく場合は、まず分析法の開発を行ったうえで本分析に進むことをお勧めします。ウェーハ表面金属(VPD-ICP-MS)などの拡張項目は、自社ラボと台湾国内の主要分析ラボが連携して実施します。納期は依頼項目と試料数に応じて、お見積もり時に確定します。

