プロセス上の位置づけ
本体がすべてPFAでできたシングルカートリッジ用ハウジングです。ボウル、ヘッド、入口・出口ナット、ベントプラグはいずれもPFAで、接液面に金属は一切ありません。半導体、ディスプレイ(FPD)、太陽電池のウェットプロセスにおける高純度薬液・超純水(UPW)配管で、ユースポイント(POU)や分岐ラインのろ過用ハウジングとしてお使いいただけます。
構造は一般的な「ボウル+ボウルナット」方式です。カートリッジをヘッドに取り付けてボウルをかぶせ、PVDF製のボウルナットでボウルをヘッドに締結します。ナットは流路の外にあり薬液に触れないため、PFAより剛性の高いPVDFを使え、締め付け時に変形しにくくなっています。
主な特長
- 接液面はオールPFA:ボウル、ヘッド、入口・出口、ベントプラグはPFAです。OリングはPFA被覆FKM(Viton)で、薬液が触れるのは外層のPFAのみ、内部のFKMは弾性を受け持ちます。
- 3種類の長さ:5"・10"・20"のカートリッジ1本に対応し、配管の流量に合わせて長さを選べます。
- 2種類の継手:入口・出口は3/4"または1"で、フレア式またはインサートビード式を選択でき、既設配管の継手に合わせられます。
- ベントとアクセサリー:ベントは1/2"フレア式で、PFA製ゴブレット形プラグ付きです。ボウルナット用の専用レンチと、倒立取付用の固定クリップを別途ご用意できます。
選定のポイント
当サイトには接液面がすべてフッ素樹脂のハウジングが3種類あり、違いは本体の構造と接続方式です。
| 比較項目 | 本製品(JY-HSC3) | 誤装着防止ロック式(JY-HSC1) | ライニング・ヘルール式(JY-HSC2) |
|---|---|---|---|
| 本体 | PFAボウル+PVDF製ボウルナット | 射出成形オールPFA、ロックリング式の誤装着防止構造 | SUS316LにPFAをライニング |
| 接続 | フレア式またはインサートビード式、3/4"・1" | Flaretek、Super Pillar、S300、3/4"・1" | ヘルール(Tri-Clamp) |
| カートリッジ長さ | 5"・10"・20" | 5"・10"・20"・30" | 5"・10"・20" |
| 選ぶ理由 | 一般的なボウルナット構造で、インサートビード式継手も選べる | 交換時に作業者がカートリッジに触れず、逆向きの誤装着もない | 金属外殻の強度とサニタリー接続が必要 |
ほかの2機種はPFA製高純度オールフッ素樹脂フィルターハウジングとPFAライニング・ヘルール式フィルターハウジング/ベントブリーザーをご覧ください。カートリッジは別売で、本ハウジングのカートリッジ接続形状はお見積もり依頼時にご確認ください。フッ素樹脂配管には通常、半導体グレード オールPTFEフィルターのようなオールフッ素樹脂のカートリッジを組み合わせます。材質選定の考え方は薬液別フィルター材質の適合性ガイドをご参照ください。
使用と交換
ハウジングの耐圧は本体が耐えられる圧力であり、カートリッジの許容差圧ではありません。両方が配管条件を満たす必要があります。本ハウジングの耐圧・耐熱曲線と外形寸法はお見積もり依頼時に営業担当までお問い合わせください。特に高温の薬液では事前の確認が必要です。PFAは温度が上がるほど柔らかくなり、許容圧力もそれに伴って下がります。
交換時は、まず減圧・排液し、専用レンチでPVDF製ボウルナットを緩めてボウルを外します。新しいカートリッジを取り付けたら、Oリングに傷や薬液の結晶がないかを確認してからナットを締め直します。運転開始時はベントを開けてハウジング内の空気を抜き、プラグを戻します。取付けと漏れ試験の手順はオールテフロンハウジングの取付け・漏れ試験・保守SOPをご参照ください。

