プロセス上の位置づけ
本フィルターは、フォトリソグラフィ工程の薬液供給ラインに設置します。フォトレジスト、シンナー、現像液、エッジリンス溶剤を塗布する直前の最終ろ過です。塗布プロセスにはやり直しの機会がありません。薬液に混入した1個の微粒子が、そのままウェーハ上の1個の欠陥になります。そのため、この工程のフィルターは歩留まりに直結します。
主な特長
Nylon 66は本来親水性のメンブレンで、超純水で湿潤でき、イソプロピルアルコールによるプレウェット工程が不要です。交換時にアルコールの導入・置換工程が1つ減るため、立ち上げ時間を短縮できるうえ、残留溶剤を薬液に持ち込む要因も1つ減らせます。
フォトリソグラフィ工程で本当に重視されるのは有機物清浄度です。溶剤はフィルター材料中の有機物を抽出し、薬液とともにウェーハ上に塗布してしまいます。本フィルターは有機溶剤中での有機物溶出量が非常に少なく、金属清浄度は< 3または< 25 µg/deviceから選択できます。組立と包装はクリーンルーム内で行っています。
選定のポイント
フォトリソグラフィ工程の主力フィルター2種の違いは、メンブレンの濡れ性と対応ろ過精度にあります。
| 項目 | Nylon 66(本製品) | UPE |
|---|---|---|
| メンブレン | Nylon 66、本来親水性 | UPE、疎水性 |
| ろ過精度 | 2 nm – 0.1 µm | 2 nm – 0.2 µm |
| 外径/面積 | Ø68 mm、0.7または1.3 m²/10" | Ø68 1.2 m²/Ø83 1.8 m²/10" |
| 選定の目安 | 水系・極性薬液で、アルコールによる湿潤を省きたい場合 | フォトレジストの軟質ゲル捕捉、より大きな膜面積が必要な場合 |
使用と交換
超純水で湿潤するだけで使用できます。溶剤系の薬液に切り替える場合は、一度に切り替えず、その溶剤で段階的に置換してください。最大正方向差圧0.34 MPa、逆方向差圧0.24 MPa、耐熱温度の上限は40 °Cです。

